保健師の主な仕事は、健康診断や保健指導などを通して、ケガや病気を予防し、人々の健康を守ることです。
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保健師が活躍する場は、各自治体の保健所や保健センター、一般企業、病院、学校などたくさんあります。
保健師は医療系の中でも人気の高い職業ですが、その理由の1つに、「仕事内容が魅力的で、やりがいを感じられるから」ということが挙げられます。
では保健師として働くときの魅力ややりがいには、どのようなものがあるのでしょうか。
目次(もくじ)
保健師として働く魅力は?
保健師は看護師の資格も持っているため、看護師として働くか保健師として働くか選ぶこともできます。
保健師として働くことを決めた人は、保健師の仕事のどのような点に魅力を感じたのでしょうか。
多くの人が魅力的に感じるポイントを見ていきましょう。
プライベートとの両立がしやすい
病院勤務の看護師の場合、休日の曜日が決まっていなかったり、夜勤や残業があったりと、勤務体系が不規則という職場も多く存在します。
一方保健師の場合、基本的に土曜日や日曜日、祝日は休みになる職場が多く、土日祝日が休みでない場合でも完全週休2日というところがほとんどです。
友人や家族と休みの日を合わせやすいので、プライベートも満喫できそうですね。
また、保健師には夜勤がなく、残業もほとんどありません。
概ね定時で帰ることができるので、お子さんがいらっしゃる方も安心して働くことができる職業といえるでしょう。
給料が良く、安定している
病院勤務の看護師の場合、夜勤や残業があるため、それぞれに手当がつきます。
一方、保健師には夜勤がなく、残業もそれほど多くありません。
そのため看護師からの転職を考えている方のなかには、「転職で収入が減ってしまうのでは?」と不安に思っている方もいるでしょう。
結論から言うと、看護師から保健師に転職しても、多くの場合収入は下がりません。
看護師の平均年収は約478万円、保健師の平均年収は約529万円ですので、実は保健師の給料の方が多い傾向があるのです。
転職時のスタートは月収22~27万円というところが多いため、転職直後は収入が下がったと感じる場合もあるかもしれません。
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しかしその職場で長く保健師として勤めれば、確実に階級も立場も上がっていきます。
それに応じて給料も上がっていきますので、安心してキャリアを積んでいきましょう。
また、各自治体の保健所や保健センターで働いている行政保健師や、公立の小学校や中学校の養護教諭として働いている学校保健師は公務員です。
そのため行政保健師や学校保健師は、雇用も給料も安定しています。
勤続年数が長くなるほど月収が高くなるケースが多く、夏と冬の2回のボーナスが出るところがほとんどです。
行政保健師は公務員試験に、公立の小学校や中学校の学校保健師(養護教諭)は教員採用試験に合格しなければなりませんが、経済的に安定して長く働けるという点は魅力的ですね。
看護師よりストレスが少ない
看護師の主な仕事は、「ケガや病気を患っている人の治療のサポート」です。
患者さんの生死に関わる業務を行うことも多いため、ミスをしないよう常に緊張感をもって仕事をしなければなりません。
一方、保健師の主な仕事は、「人々がケガや病気をしないように予防すること」ですので、人の生命に直接つながるような業務はほとんどありません。
これだけでも精神的な負担が軽くなりますね。
また保健師には、看護師のように夜勤はありませんし、デスクワークが多いため、立ち仕事が多い病院勤務の看護師よりも、身体的な負担がかかりにくい職業といえるでしょう。
仕事の幅が広がる
保健師の仕事をする上で、食事や生活指導、病気予防の知識など、ケガや病気を防ぐための知識は必要不可欠です。
保健師の国家試験の勉強でも知識は身につきますが、保健師として働いてみて、はじめて身につくことも多くあります。
看護師から保健師に転職する場合は、看護師・保健師の両方の知識を身につけることができるので、仕事の幅を広げることができます。
保健師、仕事のやりがいは?
仕事とプライベートとの両立がしやすく、安定して働くことができる保健師の仕事。
仕事内容や魅力的なポイントとともに知っておきたいのが、その仕事のやりがいではないでしょうか。
保健師の仕事にはどのようなやりがいがあるのか、確認していきましょう。
専門的な知識を生かした仕事ができる
保健師はさまざまな専門知識を豊富に身につける必要があり、日々の勉強が欠かせません。
しかしこれらの専門知識は、すべて人のために生かすことができるため、大変な勉強でもモチベーションを保つことができます。
看護師の仕事が「ケガや病気を患った人の治療をサポートすること」である一方で、保健師の仕事は「ケガや病気を予防すること」ですので、看護師の仕事よりも成果が見えにくい傾向があります。
しかし、専門知識を生かした情報発信や保健指導によって、人々の健康に対する意識が高まったと感じられたときにはやりがいを感じるという人も少なくありません。
また感染症にかかった人の数が少なかったり、健康診断を受けて医師の診察を受けに病院に行った人が増えたりと、仕事の成果が数字として表れる場合もあります。
患者やスタッフとの信頼関係
保健師は所属する自治体や企業、学校などで、健康診断や健康相談、保健指導を行うなど、さまざまな人と関わります。
1人1人と深く向き合って、それぞれの人が健康を維持できるようにサポートしていくことの義務や責任があるのです。
一方でコミュニケーションを重ねることによって、利用者や患者さんとの信頼関係を築くことができるという点にやりがいを感じている方もいます。
また保健師は、外部の医療機関や他部署と連携して問題解決にあたることも少なくありません。
人間関係やチームワークの構築は、一朝一夕でできるものではありませんが、信頼関係が築けたときは、努力した分だけ達成感を味わうことができるでしょう。
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人の一生に寄り添った仕事ができる
保健師は人の一生に寄り添った仕事ができるという点も、保健師がやりがいを感じるポイントの1つです。
特に行政保健師の場合、担当する地域には新生児から高齢者まで、さまざまな世代の人がいます。
子育て方面における保健師の仕事は、妊娠中の母親の健康チェックから始まり、新生児訪問や乳幼児健診など多岐にわたります。
子供や保護者の健康をサポートしながら子供の成長を見守ることができるのは、保健師ならではのやりがいですね。
また介護が必要な高齢者には、適切なサービスを利用できるように考えたり、介護が必要な高齢者の家族に対するサポートをしたりするのも保健師の仕事です。
高齢者やその家族に寄り添った仕事ができることをやりがいと感じている保健師の方も多いようです。
自分で考えて働けるところ
病院勤務の看護師の場合、医師や同僚の看護師など、相談して仕事を進めることができるケースが多いのですが、保健師の場合は1人で仕事を任されることもあります。
そのため、自主的に考えて臨機応変に行動する必要があります。
最初は負担に感じるかもしれませんが、自分の知識や経験を生かして、自分ならではの資料を作成したり、セミナーを企画したりすることができる職場もあります。
決まった仕事の多い看護師に比べ、自由度の高い仕事ができるという点は、多くの保健師の方がやりがいと感じているポイントです。
- 保健師の仕事はプライベートとの両立がしやすい勤務体系が魅力
- 看護師よりも精神的・身体的ストレスが少なく、給料も高めで安定している
- 看護師としての知識に加え、保健師としての知識や経験も得られるので仕事の幅が広がる
- 専門的な知識を生かして、すべての世代の人の健康を支えられる
- 自分ならではの資料や企画など、自分で考えて働くことができる