保健師、離職率は低いけど、就職率はどうなの?

保健師の就職率・求人状況は?

保健師は、地域の人々や労働者の健康をサポートする重要なお仕事です。やりがいも多く、看護師に比べて働きやすい環境であることから、保健師を目指す者は多くいます。

現代は、過重労働やリストラ、上司や同僚との人間関係など、仕事のストレスが原因でうつ病など精神的な病にかかる労働者も多く、労災認定を受けるケースが増えてきています。

こうしたことからも企業で働く保健師の役割は非常に大きく、その需要は年々高まりを見せています。しかし、その一方で「なかなか就職できない・・・」と悩む保健師は少なくありません。

需要があるのにもかかわらず、就職が困難であるその背景とはいったいなんなのでしょうか?ここでは、保健師の就職率・求人状況について掘り下げて見ていきたいと思います。

保健師の就職状況

現在は約5万9000人(※平成26年時点)の保健師が全国各地で就業しています。

保健師が活躍する職場もいくつかありますが、その中でも最も就業者が多いのは市町村です。次いで、診療所、保健所、病院、事業所、学校、福祉施設、訪問看護、老人ホームなどが挙げられます。

保健師は離職率が低い!

保健師は離職率が低い職業だと言われています。離職率とは職場を離れる人の割合のことで、これが高ければ、仕事や給料、人間関係など、何かしら不満がでるケースが多い職業だと言えます。

例えば看護師の離職率の場合、就任から一年あたりの離職率は、新卒の場合7.5%、常勤で10.9%と、一年に10人に約1人は職場を離れる状況です。

確かに看護師は夜勤が重なり、大勢とチームワークで働くため人間関係に問題が出やすく、重労働のわりには収入が良くないなど、不満の声が出やすい職場が多くなっています。

反面、保健師の場合はほとんどが日勤で、休日も土日の週休二日制です。生活サイクルも安定しますし、その上出産・育児への体制も整っている場合が多いため、仕事を辞めずに出産・育児を両立させていく人も多くなっています。

そして、どちらかというと一人で仕事をこなしていくケースが多いため、相談する人や悩みを共有する人が少ないというデメリットはありますが、ドロドロな人間関係に振り回されることもありませんので、看護師に較べて気楽に働けると言えます。

さらには収入や待遇も比較的良いため、離職率が低いのも大いに頷けるところですよね。

保健師が就職しにくい理由は?

求人に空きが出ない

保健師が就職しにくいと言われる一番の理由は、上でお話したように「離職率の低さ」にあります。

保健師は、市町村や保健所など自治体への就職がほとんどです。安定した給料と待遇が魅力の公務員として働けることから、一度雇用されたら、何らかの事情がない限りはそう簡単に職を離れることはありません。

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もともと保健師の人員枠が少ない

そもそも保健師の人員枠が元から少ないことも問題です。

行政保健師として各自治体に勤めるにも、数には限りがあります。産業保健師や学校保健師として勤務する場合にも、企業や学校が求める保健師の数は1人かほんの数人となっています。

保健師の就職は数が少ないイス取りゲームに参加しているようなもの。つまり、保健師が就職しにくい理由はずばり<競争率の高さ>にあるのです。

保健師の求人状況と、就職・転職するためのポイント!

離職率が低いため、求人を見つけるのは非常に困難です。

しかし、まったく空きが出ないというわけではありません。保健師は女性が多く活躍する職業であり、産休をとる人も必ず出てきますので、その間の代理という形の募集は少なくありません。

また、引っ越しなどやむをえない事情で職を離れるケースもあり、欠員補充のため急に募集がかかることもあります。

まずはパート・派遣から

新卒の場合は、即戦力を求めている職場にとって、経験不足が原因で採用を見送られることもあります。そのため、パート・アルバイト、派遣として保健師の経験を積んで、正社員や正職員のポジションを狙っている人も多くいます。

将来、正職員として働こうと考えているのであれば、まずは比較的見つかりやすい非常勤求人からチェックしてみても良いのではないでしょうか。

<関連記事>:アルバイト(パート)保健師として働きたい!

介護施設も狙いどころ

保健師求人というと、自治体や企業、学校などが人気ですが、少子高齢化が進む今日では介護センターにおける需要も高まってきており、今後の就職先として狙いどころであると言えます。

<関連記事>:保健師が訪問看護ステーションで働く上での注意点は?

保健師の転職サイトを利用する

とは言え、いずれにしても数が極めて少ない求人であることに変わりありませんので、常に最新の情報を手に入れないと応募に遅れが出てしまいます。

効率的に求人を探して応募するならば、専門の転職サイトの利用が断然おススメできます。

保健師の求人にも特化したサイトならば、検索もしやすく、様々な専門的なサポートも受けることができます。

しかも、こういった求人は転職サイトの非公開求人として扱われる場合も多いため、登録をしてチャンスを逃さないようにしましょう。おススメの転職サイトを下に紹介しますので、是非登録から始めてみてくださいね。

この記事のまとめ

  • 保健師は公務員として働くケースが多く、安定した待遇であることから人気の職業
  • 日勤・土日休み、定時上がりで働ける環境が多く、働きやすい職場であるため離職率が低い
  • もともとの人員枠が少なく、離職率が低いこともあり、就職が簡単ではない
  • 将来、正社員で採用をもらうため、非常勤として経験を積むのも一つの道
  • 数少ない保健師求人を探すには、最新の情報がチェックできる転職サイトの利用がおすすめ!